「自動詞・他動詞」だけでは読めない!英英辞典が教える「第3の動詞」で英文読解の霧を晴らす

なぜ、日本の辞書には「連結動詞」という項目がないのか?
英語の学習を始めると、多くの人が最初にぶつかる壁があります。それが辞書の「vi(自動詞)」と「vt(他動詞)」という分類です。(画像のtaste の訳を参照)
世界中の英英辞典(OxfordやLongmanなど)では、Intransitive(自動詞)、Transitive(他動詞)に加えて、**Linking Verb(連結動詞)**という独立したカテゴリーが必ず設けられています。それなのに、なぜ日本の辞書や文法書では「自動詞・他動詞」の2分類がこれほどまでに根強く残っているのでしょうか。
そこには、主に2つの歴史的・実用的な背景があります。
英語の学習を始めると、多くの人が最初にぶつかる壁があります。それが辞書の「vi(自動詞)」と「vt(他動詞)」という分類です。(画像のtaste の訳を参照)
世界中の英英辞典(OxfordやLongmanなど)では、Intransitive(自動詞)、Transitive(他動詞)に加えて、**Linking Verb(連結動詞)**という独立したカテゴリーが必ず設けられています。それなのに、なぜ日本の辞書や文法書では「自動詞・他動詞」の2分類がこれほどまでに根強く残っているのでしょうか。
そこには、主に2つの歴史的・実用的な背景があります。
2つの歴史的・実用的な背景があります。
1. ドイツ語・ラテン語由来の「伝統的な文法観」
日本の英文法は、明治期にドイツ語やラテン語の文法モデルを輸入して構築されました。当時の文法学では、動詞を「主語がどのような『動作』をするか」という観点から捉えることが主流でした。
そのため、「目的語(対象)に向かって動くか(他動詞)」か、「自分の中で動作が完結するか(自動詞)」か、という二元論的アプローチで整理するのが最も「正解」とされていたのです。この「何をするか(動作)」を軸にした分類法が、100年以上経った今もなお、日本の英語教育の基礎として定着しています。
2. 辞書編集という「物理的な制約」
もう一つの理由は、辞書という限られた紙面上の「物理的な事情」です。
辞書編集において、単語ごとにその動詞が持つ複数の意味や用法を記載する場合、情報を極限まで凝縮する必要があります。その際、最も単純で記号化しやすいのが「vi(自動詞)」「vt(他動詞)」という2つのラベルでした。
「連結動詞」という第3のカテゴリーを設けると、辞書の記述が複雑になり、スペースも取ります。**「効率よく、コンパクトに情報を詰め込む」**という辞書編集の目的において、二元論的な分類は非常に都合が良かったのです。
日本の英文法は、明治期にドイツ語やラテン語の文法モデルを輸入して構築されました。当時の文法学では、動詞を「主語がどのような『動作』をするか」という観点から捉えることが主流でした。
そのため、「目的語(対象)に向かって動くか(他動詞)」か、「自分の中で動作が完結するか(自動詞)」か、という二元論的アプローチで整理するのが最も「正解」とされていたのです。この「何をするか(動作)」を軸にした分類法が、100年以上経った今もなお、日本の英語教育の基礎として定着しています。
2. 辞書編集という「物理的な制約」
もう一つの理由は、辞書という限られた紙面上の「物理的な事情」です。
辞書編集において、単語ごとにその動詞が持つ複数の意味や用法を記載する場合、情報を極限まで凝縮する必要があります。その際、最も単純で記号化しやすいのが「vi(自動詞)」「vt(他動詞)」という2つのラベルでした。
「連結動詞」という第3のカテゴリーを設けると、辞書の記述が複雑になり、スペースも取ります。**「効率よく、コンパクトに情報を詰め込む」**という辞書編集の目的において、二元論的な分類は非常に都合が良かったのです。
「辞書」と「読解のリアル」を切り分けよう
ここからが本題です。辞書にとって都合が良い分類が、必ずしも**「私たちが英語を読み解くためのベストな分類」であるとは限りません。**
むしろ、be, become, seem, look といった「状態をつなぐ(連結する)」動詞を「自動詞」の中に混ぜてしまうと、読者は「なぜこの動詞の後ろには前置詞なしで名詞(補語)が置けるのか?」という矛盾に突き当たります。
英英辞典が「Linking Verb」をわざわざ分けて記載しているのは、単なる分類上の都合ではありません。「その動詞が文の中でどのような役割(設計図)を果たすのか」を、直感的に学習者へ伝えるためなのです。
私たちが長文を読み解く際は、辞書の簡略化されたラベルに縛られる必要はありません。むしろ、積極的に「連結動詞」という第3の視点を取り入れ、動詞の「個性」を3分類で捉え直すこと。それこそが、英文読解の霧を晴らす一番の近道です。
むしろ、be, become, seem, look といった「状態をつなぐ(連結する)」動詞を「自動詞」の中に混ぜてしまうと、読者は「なぜこの動詞の後ろには前置詞なしで名詞(補語)が置けるのか?」という矛盾に突き当たります。
英英辞典が「Linking Verb」をわざわざ分けて記載しているのは、単なる分類上の都合ではありません。「その動詞が文の中でどのような役割(設計図)を果たすのか」を、直感的に学習者へ伝えるためなのです。
私たちが長文を読み解く際は、辞書の簡略化されたラベルに縛られる必要はありません。むしろ、積極的に「連結動詞」という第3の視点を取り入れ、動詞の「個性」を3分類で捉え直すこと。それこそが、英文読解の霧を晴らす一番の近道です。
自動詞・他動詞」の呪縛を解く、3つの動詞タイプ
辞書の「vi」「vt」という記号は、あくまで辞書を作る側の「整理整頓のルール」に過ぎません。私たちが本当に必要なのは、その動詞が文の中でどのような「設計図」を要求しているかという情報です。
読解力を底上げするために、以下の「3分類」を脳内にインストールしてください。
自動詞 (Intransitive Verb):【動作の完結】
自分自身の中で動作が完結する。後ろに名詞を置くなら、必ず前置詞(場所や時のサイン)が必要。
例:He runs [in the park].
連結動詞 (Linking Verb):【状態の接続】
主語と補語(C)を「=(イコール)」で結ぶ。動作ではなく状態を説明する。
例:He is [a teacher]. (He = teacher)
他動詞 (Transitive Verb):【動作の対象】
動作の「矢印」が外に向かい、目的語(O)を必要とする。
例:He wrote [a letter].
読解力を底上げするために、以下の「3分類」を脳内にインストールしてください。
自動詞 (Intransitive Verb):【動作の完結】
自分自身の中で動作が完結する。後ろに名詞を置くなら、必ず前置詞(場所や時のサイン)が必要。
例:He runs [in the park].
連結動詞 (Linking Verb):【状態の接続】
主語と補語(C)を「=(イコール)」で結ぶ。動作ではなく状態を説明する。
例:He is [a teacher]. (He = teacher)
他動詞 (Transitive Verb):【動作の対象】
動作の「矢印」が外に向かい、目的語(O)を必要とする。
例:He wrote [a letter].
連結動詞を知ると、読解が劇的に変わる「2つの瞬間」
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特に「連結動詞」を独立した存在として認識すると、長文読解で以下の2つのミスが激減します。
① 「補語(C)」を「修飾語(M)」と読み飛ばすミスがなくなる
自動詞と同じ「動詞の一種」として連結動詞を扱うと、He looks happy という文で happy を「飾り(M)」だと誤解し、読み飛ばしてしまうことがあります。しかし、「looks は連結動詞(状態のイコール)」と分かっていれば、He = happy という構造が浮かび上がり、文の重要情報を見逃しません。
② 「make」や「keep」の使い分けが論理的に理解できる
日本の辞書では make は「他動詞」とだけ書かれがちです。しかし、
She made a cake. (他動詞:SVO)
She made him happy. (他動詞+連結的機能:SVOC)
という2つの文型を、「連結機能(状態を導く力)」があるかどうかで捉え直すと、複雑な文型も「動詞が後ろに何というパーツを要求しているか」という視点で整理できるようになります。
① 「補語(C)」を「修飾語(M)」と読み飛ばすミスがなくなる
自動詞と同じ「動詞の一種」として連結動詞を扱うと、He looks happy という文で happy を「飾り(M)」だと誤解し、読み飛ばしてしまうことがあります。しかし、「looks は連結動詞(状態のイコール)」と分かっていれば、He = happy という構造が浮かび上がり、文の重要情報を見逃しません。
② 「make」や「keep」の使い分けが論理的に理解できる
日本の辞書では make は「他動詞」とだけ書かれがちです。しかし、
She made a cake. (他動詞:SVO)
She made him happy. (他動詞+連結的機能:SVOC)
という2つの文型を、「連結機能(状態を導く力)」があるかどうかで捉え直すと、複雑な文型も「動詞が後ろに何というパーツを要求しているか」という視点で整理できるようになります。
辞書の「記号」より「個性」を信じよう
辞書を引くとき、vi や vt という記号を見るなとは言いません。しかし、それだけに頼るのは非常にもったいないのです。
「この動詞は、後ろに何を求めているのか?」
「動作そのものを表しているのか、それとも状態のイコール関係を作っているのか?」
このように、動詞の「個性」を3つの視点で問い直すこと。これが、英文を「日本語の直訳」で追う段階から卒業し、英語を英語のまま構造として理解する第一歩になります。
辞書のラベルを疑い、自分の頭で文の設計図を描き始める。それが、あなたの読解力を次のステージへと引き上げる最強のツールになるはずです。
「この動詞は、後ろに何を求めているのか?」
「動作そのものを表しているのか、それとも状態のイコール関係を作っているのか?」
このように、動詞の「個性」を3つの視点で問い直すこと。これが、英文を「日本語の直訳」で追う段階から卒業し、英語を英語のまま構造として理解する第一歩になります。
辞書のラベルを疑い、自分の頭で文の設計図を描き始める。それが、あなたの読解力を次のステージへと引き上げる最強のツールになるはずです。
おすすめの辞書とその理由

1. Longman Dictionary of Contemporary English (LDCE)
おすすめ理由: 最も「文型」を重視している辞書の一つです。"Longman Grammar Patterns" という非常に強力な文法指標があり、どの動詞がどういうパーツ(補語や目的語)を要求するかが一目瞭然です。
2. Oxford Advanced Learner's Dictionary (OALD)
おすすめ理由: 定義の明快さと文法説明の厚さがピカイチです。動詞の使い方が、図解入りで詳しく説明されており、特に「連結動詞」のグループごとの特徴がよくわかります。
3. ロングマン英和辞典
この辞書は残念ながら絶版となりましたが、オンラインでは魅了で利用可能となっております。紙辞書もアマゾンのマーケットプレイスでは購入可能です。日本では唯一、連結動詞を別カテゴリーにした辞書です。なぜ普及しなかったのか、不思議でなりません。
日本の辞書にも英語学習を妨げる大きな闇が存在していますね。五文型を学校現場で教えるなら、整合性を持たせるためにも、自動詞・他動詞・連結動詞という分類は必須だと考えます。
おすすめ理由: 最も「文型」を重視している辞書の一つです。"Longman Grammar Patterns" という非常に強力な文法指標があり、どの動詞がどういうパーツ(補語や目的語)を要求するかが一目瞭然です。
2. Oxford Advanced Learner's Dictionary (OALD)
おすすめ理由: 定義の明快さと文法説明の厚さがピカイチです。動詞の使い方が、図解入りで詳しく説明されており、特に「連結動詞」のグループごとの特徴がよくわかります。
3. ロングマン英和辞典
この辞書は残念ながら絶版となりましたが、オンラインでは魅了で利用可能となっております。紙辞書もアマゾンのマーケットプレイスでは購入可能です。日本では唯一、連結動詞を別カテゴリーにした辞書です。なぜ普及しなかったのか、不思議でなりません。
日本の辞書にも英語学習を妨げる大きな闇が存在していますね。五文型を学校現場で教えるなら、整合性を持たせるためにも、自動詞・他動詞・連結動詞という分類は必須だと考えます。
著者プロフィール
はじめまして。英会話エスティーム英語コンサルタントの清水恭宏です。1999年より「一人一人に完全に合わせたオーダーメードレッスン」を提供してきました。現在は金沢市内教室での対面レッスンに加えて、ドイツ・ベルギー・シンガポールでインターナショナルスクールへ通う児童、そして帰国子女、ビジネスマン、医師、受験生、主婦の方まで幅広い層を指導しております。世界最高峰の英語資格であるケンブリッジ英検C2Proficiencyを取得しておりますので、CEFRA1からC1レベルの方まで幅広く指導できます。中学生で英検一級も輩出しており、指導力には絶対の自信を持っております。指導はIPA国際発音記号の徹底で「通じる英語」の基礎を築くことから開始します。初めて英会話レッスンを受講する方、他スクールで学んで成果を上げられなかった方是非私にご相談下さい。
▼ 学歴 ▼
立命館大学産業社会学部卒業。
▼ 海外経験 ▼
イギリス(2年)語学留学でケンブリッジ英検C2Proficiency取得。
Basingstoke市の知的障害者施設で1年働き、実践的コミュニケーション能力を身につけました。
ニュージーランド クライストチャーチ市の Achievement Institute of English の日本エージャントをつとめました。一番大好きな国で五回行きました。その他、スイス・ベルギー、オーストリア、香港、シンガポールを訪れたことあります。
▼ 英語指導・ビジネス経験 ▼
文科省英語教育開発指定校であった、金沢市南小立野小学校で非常勤講師を五年勤めました。中部英語教育学会で「日本人にあった発音指導」という題で発表しました。現在の日本インバウンド事業の草分け的存在である The Real Japan プロジェクトに翻訳者として参画しました。現在は英会話エスティームに専念しております。石川県社会人英語スピーチコンテスト県知事賞受賞歴あり。
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▼ 海外経験 ▼
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Basingstoke市の知的障害者施設で1年働き、実践的コミュニケーション能力を身につけました。
ニュージーランド クライストチャーチ市の Achievement Institute of English の日本エージャントをつとめました。一番大好きな国で五回行きました。その他、スイス・ベルギー、オーストリア、香港、シンガポールを訪れたことあります。
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文科省英語教育開発指定校であった、金沢市南小立野小学校で非常勤講師を五年勤めました。中部英語教育学会で「日本人にあった発音指導」という題で発表しました。現在の日本インバウンド事業の草分け的存在である The Real Japan プロジェクトに翻訳者として参画しました。現在は英会話エスティームに専念しております。石川県社会人英語スピーチコンテスト県知事賞受賞歴あり。
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