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進行形をSVCで捉える!SVOCの暗記地獄から生徒を救う英語OS

進行形をSVCで捉える!SVOCの暗記地獄から生徒を救う英語OS

次の英文を見て、何か「おかしな違和感」に気づくでしょうか?

“I am happy and studying English every day.”



学校で習った通りに考えれば、happy は「形容詞(補語:C)」で、studying English は「進行形という動詞(V)」です。 しかし英語には、「品詞や役割が全く違うものどうしを and で並べてはいけない」並列構造という鉄のルールがあります。

なぜ、この文は美しく成立しているのでしょうか?

ここに、日本の英語教育が長年隠してきた(あるいは気づかなかった)、SVOCの理解を飛躍的に楽にする「もう一つの英語OS」の秘密が隠されています。

「SV」にこだわると、なぜSVOCの説明が「屁理屈」になるのか?

学校文法(伝統文法)では、進行形を「助動詞+動詞の原形=1つのV(つまりSV)」と教えます。その歪みが完全に爆発するのが、SVOCの文に現在分詞や過去分詞が絡んできたときです。

学校文法では、以下のような文を教える際、信じられないような「屁理屈」をこね始めます。

I saw him studying English. (彼が英語を勉強しているのを見た)

I heard my name called. (私の名前が呼ばれるのを聞いた)



学校の現場でも、これをどう教えるかは本当に苦心の拠所です。一般的な参考書などでは、苦肉の策としてこのように説明されます。

「これはSVOCの文です。O(him)とC(studying)の間に、『主語・述語の関係(彼が勉強している)』という隠れた関係があります。」

進行の意味が含まれるので現在分詞を使います」

学習者はここで大混乱します。

「隠れた主述関係って何?」「文の中に、また別の文(SV)が隠れているの?」

と。 「進行形(be + -ing)は1つの動詞(V)だ」と頑なに教えておきながら、SVOCになった途端、「be動詞はないけれど、進行形の意味だけが残ったC(補語)だ」などという、まさに後付けの「屁理屈」で取り繕わなければならなくなるのです。

世界の主流派:なぜ「1つのV」とみなすのか?

現代英語学の最高峰とされる『The Cambridge Grammar of the English Language(CGEL)』や、コウビルドなどの主要なコーパス文法において、進行形の be は「連結動詞(Linking Verb)」ではなく、「相助動詞(Aspectual Auxiliary)」に分類されます。

彼らが「進行形はSVCではなく、2語で1つのVである」と主張する最大の根拠は、「自動詞・他動詞の性質(項構造)がどこに残っているか」という点です。

I am studying English. (私は英語を勉強している)

この文で、後ろに English という「目的語(O)」を従えているのは、紛れもなく studying という動詞の性質です。もし studying が単なる形容詞(C)なのであれば、後ろに直接名詞(目的語)を置くことは原則できません(I am happy English. が不可能なのと同じです)。

つまり、世界的なコンセンサスとしては、「時制のエネルギーは be(助動詞)が持っているが、文全体の骨組み(後ろにOやAを従える力)は -ing の側が握っている。だから2人3脚で1つの動詞(V)とみなそう」という力学が働いています。


「一塊の形容詞句(AP)」にできるというロジック

ここでもう一つの捉え方を提示したいと思います。

ここでもう一つの捉え方を提示したいと思います。
I am .
studying English を一塊の形容詞句(あるいは補語の塊)としてとらえたらどうでしょうか。

S: I V (Linking Verb): am (時制エンジン) C (形容詞句の塊): [ studying English ]

この [ studying English ] の内部をさらに解剖すると、「studying が English という目的語を内部で従えている」という構造になります。

この [ studying English ] の内部をさらに解剖すると、studying が English という目的語を内部で従えている」という構造になります。

学校文法は「後ろに目的語があるから、全体としても動詞のままだ」と平面的に捉えがちですが、ロジカルに捉えるなら「内部に動詞の性質(他動詞性)をカプセル閉じ込めたまま、外側に対しては1つの巨大な形容詞句(C)として振る舞っている」と解釈できます。

「受動態=SVC」である決定的な証拠

I am studying English がSVCと捉えられるなら、同じく受動態もSVCと捉えることが可能になります。
その証拠を提示しましょう。

1. be 以外の連結動詞(Linking Verb)にそっくり入れ替えられる
もし be + 過去分詞 が切り離せない一つの「受動態のV」なのだとしたら、be 以外の動詞は来られないはずです。しかし、実際には他の連結動詞にそのまま入れ替えることができます。


The window was broken. (窓は壊れていた / 壊された = be動詞)

The window remained broken. (窓は壊れたままであった = remainも連結動詞)

He got injured. (彼は怪我をした = getも連結動詞)


was の代わりに remained や got を使っても、後ろの broken や injured の形は変わりません。これは、これらが動詞の一部ではなく、独立した「補語(C)」として状態を説明しているからに他なりません。

2. 副詞が間に割り込める
一つの動詞フレーズ(V)であれば、真ん中を割られるのを嫌がりますが、SVCであればVとCの間に副詞を挟むのは朝飯前です。

The window was completely broken.

was(エンジン)と broken(補語)が別々の機能を持っているからこそ、その隙間に completely(完全に)という副詞を滑り込ませることができます。

この解釈を強力にサポートする文法現象

studying English は一塊の形容詞句(補語)である」と言い切ってよい決定的な証拠が、英語の構造には明確に存在します。それが「等位接続詞(and)による並列」です。

英語の鉄則として、A and B で結ぶ場合、AとBは「文法上、全く同じ役割(品詞・要素)」でなければならないというルールがあります。
これを見てください。

I am happy and studying English every day.
I am [ happy ] and [ studying English every day ].
(私は今、幸せであり、かつ毎日英語を勉強している状態だ。)



この文は、実際の英語として完全に成立します。 もし前半の happy が「形容詞(C)」で、後半の studying English が「進行形という別の動詞(V)」なのだとしたら、共通の I am の後ろに and で並列することは不可能なはずです(C と V は混ぜられないため)。

これが美しく並列できるということは、am という共通の時制エンジンの後ろに、happy という「単体の形容詞(C)」と、studying English という「一塊の形容詞句(C)」が等価に並んでいるという動かぬ証拠になります。

結論:「進行形=SV」の呪縛からの脱却

「進行形=SV」という呪縛に縛られている限り、英語学習者はSVOCに出会うたびに、新しい「特殊ルール」を暗記させられる羽目になります。

しかし、「時制エンジン(Linking Verb) + 状態説明(Cの塊)」という「英語OS」を頭の中にインストールしてしまえば、




■ 進行形・受動態(SVC)

【進行形】He is [ studying English ]. (彼は [ 英語を勉強している ] 状態だ)


【受動態】My name is [ called ]. (私の名前は [ 呼ばれた ] 状態だ)






■ 分詞の後置修飾(名詞 + Cの塊)

【現在分詞】the boy [ studying English ] ([ 英語を勉強している ] 男の子)


【過去分詞】my name [ called ] ([ 呼ばれた ] 私の名前)






■ 知覚動詞・使役動詞の構文(SVOCのCの塊)

【知覚(現在分詞)】I saw him [ studying English ]. (私は 彼 = [ 英語を勉強している ] 状態 を見た)


【知覚(過去分詞)】I heard my name [ called ]. (私を聞いた 私の名前 = [ 呼ばれた ] 状態 を)


【使役(形容詞)】I made him [ happy ]. (私は 彼 = [ 幸せな ] 状態 を作った)





これら全てが、「全く同じ1つの引き出し(Cの塊)」として完全に統合されます。

「I am studying は SV か SVC か、どちらが正しいか、を議論することではなく、SVCの解釈を学習者の理解・利益のために拡張しようというのが私の主張です。」



学校現場の先生がこの理論を唱えるのは難しいでしょうが、塾・予備校の先生方には堂々とこの論を生徒さんの利益にために熱弁してほしい、と心から願っています。


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著者プロフィール

英会話エスティーム英語コンサルタントの清水恭宏です。1999年より「一人一人に完全に合わせたオーダーメードレッスン」を提供してきました。現在は金沢市内教室での対面レッスンに加えて、ドイツ・ベルギー・シンガポールでインターナショナルスクールへ通う児童、そして帰国子女、ビジネスマン、医師、受験生、主婦の方まで幅広い層を指導しております。世界最高峰の英語資格であるケンブリッジ英検C2Proficiencyを取得しておりますので、CEFRA1からC1レベルの方まで幅広く指導できます。中学生で英検一級も輩出しており、指導力には絶対の自信を持っております。指導はIPA国際発音記号の徹底で「通じる英語」の基礎を築くことから開始します。初めて英会話レッスンを受講する方、他スクールで学んで成果を上げられなかった方是非私にご相談下さい。

▼ 学歴 ▼
立命館大学産業社会学部卒業。

▼ 海外経験 ▼
イギリス(2年)語学留学でケンブリッジ英検C2Proficiency取得。
Basingstoke市の知的障害者施設で1年働き、実践的コミュニケーション能力を身につけました。
ニュージーランド クライストチャーチ市の Achievement Institute of English の日本エージャントをつとめました。一番大好きな国で五回行きました。その他、スイス・ベルギー、オーストリア、香港、シンガポールを訪れたことあります。

▼ 英語指導・ビジネス経験 ▼
文科省英語教育開発指定校であった、金沢市南小立野小学校で非常勤講師を五年勤めました。中部英語教育学会で「日本人にあった発音指導」という題で発表しました。現在の日本インバウンド事業の草分け的存在である The Real Japan プロジェクトに翻訳者として参画しました。現在は英会話エスティームに専念しております。石川県社会人英語スピーチコンテスト県知事賞受賞歴あり。

▼ 趣味・好きなもの ▼
クラシックギターは20年以上弾いており、去年念願のコンサートデビューを果たすことができました。クラシック、ボサノバ、J-POP、ジャズなど幅広い音楽を演奏します。料理は好きですが、基本がなってないので全て創作です。ですが、味には自信があります(笑)
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生徒さんへメッセージ
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「英語が変わる、未来が変わる」が私の教育コンセプトです。受験生にとっては進学への未来が拡がり、ビジネスマンの方にとっては仕事の機会が拡大し、地元の方にとってはインバウンド観光事業での可能性が拡がります。英語を通じて受講生をポジティブな未来に導くお手伝いをしたいと心から願っております。そのため全身全霊でサポートしますので是非私にご相談下さい。


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