English Mastery Insights
英語習得への洞察・知見

不定詞と動名詞の使い分けを解く「二軸の理論」|金沢市の英会話エスティーム

英語OSの再編:不定詞と動名詞を解き明かす二軸の理論」

はじめまして。金沢市英会話エスティームコンサルタント清水恭宏(世界最高峰ケンブリッジ英検C2 Proficiency 取得)です。今日は英語学習者の頭痛の種である、不定詞と動名詞について焦点を当てたいと思います。

突然ですが、皆さんに2つの質問です。カッコの中に、正しい形(living か to live)を入れてみてください。


1 Have you ever considered (____) in Kanazawa?

2 Do you hope (____) in Kanazawa?



答えは、1が living、2が to live です。
学習参考書では「consider は -ing」「hope は to」と書いてあるだけで、その背後にある論理には一切触れていないですね。私は高校生の時から、理屈があるはずに違いない!と思っていました。

でも、「なぜ同じ『金沢に住む』という未来の話なのに、形が違うのか?」。よく、不定詞は未来志向という言説がありますが、これだけだと説明がつかないですね。

この理由を理解すれば、あなたの英語OSは劇的にアップグレードされます。今日は、私が提唱する「時間軸」と「リアリティ」という二枚のレンズで、この謎を解き明かします。

文法は「心のカメラ」のピントで決まる

後ろにくる形が to V か -ing かは、話し手の心のカメラが「何を、どう撮っているか」というメッセージです。

「未来」のことでも -ing になる理由(マーフィー英文法Unit 53)

冒頭の質問1、considered living を見てみましょう。
「金沢移住を検討したことがありますか?」と聞かれたとき、あなたの頭には、ひがし茶屋街の街並みや近江町市場での食事など、具体的な生活シーン(映像)が浮かんでいるはずです。

たとえ未来のことでも、脳内で「鮮明なパッケージ(事象)」としてシミュレーションされているとき、英語OSは -ing を選択します。


Andy suggested meeting for coffee.


(コーヒーを飲むという「具体的な案(映像)」を提示しているから -ing)

「目標」へ伸びる光の矢印(マーフィー英文法Unit 54)

一方、質問2の hope to live は、遠くの星を仰ぎ見るような、形のない「未来への矢印」です。具体的なディテールよりも、目的地を指し示す to にピントが合っています。


He tends to talk too much.


tend to は「これから先もそういう行動をしがちである」という「方向性」や「未来への性質」を指しています。 不定詞の to はもともと「~の方へ」という矢印のイメージを持っているので、「(これから何かあると)~する方へ向かいやすい」というニュアンスにぴったり合うのです。

He talks too much. VS He tends to talk too much.

1. He talks too much.(事実・断定)
こちらは現在形の本来の力である「不変の事実」を表しています。

ニュアンス: 「彼は(いつも)おしゃべりだ」「口数が多い男だ」

響き: ズバリ「彼はそういう人だ」と決めつけているような、少し強い断定の響きがあります。文脈によっては「うるさいな」という不満がダイレクトに伝わることもあります。

2. He tends to talk too much.(傾向・分析)
tend to(〜する傾向がある) を挟むことで、一歩引いた客観的な視点が入ります。

ニュアンス: 「彼は(つい)喋りすぎてしまう傾向がある」「話しすぎるきらいがある」

響き: 「100%いつもではないけれど、放っておくと(今後=未来も)そうなっちゃうよね」という性質や癖を指摘する柔らかい表現になります。日本語の「~しがち」に近い、少しマイルドで分析的な響きです。

学校の「難所」も、レンズを通せば一瞬で解ける

学校でよく狙われる remember も、このレンズを使えば暗記不要です。


I remember playing baseball every day after school as a child.

脳内のビデオを再生している状態。「すでにある映像(パッケージ)」を見ているので -ing。


I remembered to go shopping for my mother.

手帳のToDoリストを確認した状態。「これからやるべきタスク(矢印)」を思い出したので to V。

整理すると

remember + -ing」は、脳内のビデオを再生している状態。

「remember + to V」は、手帳のToDoリストを確認した状態。

つまり、「すでに心にある映像」か、「これから向かうべきタスク」か。


さらに、上級者が迷う句動詞 go on も鮮明に見えてきます。


We can't go on living like this.


今まさに進行中の現実(生きていること)をそのまま引きずる「一本の線」のイメージ。だから -ing。


After discussing the economy, the president went on to talk about foreign policy.


経済の話を終え、カメラの向きを「外交」という次の目的地へ切り替えた(矢印)。だから to V。

認知言語学が裏付ける「心の動き」

この「二枚のレンズ」は、言語学の最先端である「認知言語学」の考え方そのものです。



不定詞は「プロスペクティブ(展望的)」:まだ見ぬ先を指し示す。



動名詞は「イマニュエル(存在的)」:行為をリアルな実体としてパッケージ化する。




例えば Mike pretended not to notice her.
(彼らは彼女に気づかないふりをした。)

Mike が選んだのは「気づかなかった」という架空のシナリオ(非現実)に向かおうとする意志です。実体のない「作り話」の方向へ心を動かしているからこそ、to が使われるのです。

結論:丸暗記から、英語の「論理」へ

英語OSをアップグレードしましょう。
to V か -ing かは、単なるパズルのピースではありません。



to V は、未来へ伸びる「細い光の矢印」




V-ing は、今ここにある「鮮明なフルカラーの映像」



あなたの心が、その動作をどれくらい鮮明に、現実として捉えているか。その「心のピント」を意識するだけで、文法は血の通った「心の描写」に変わります。

次に英語に触れるとき、あなたの「心のカメラ」はどちらを向いていますか?

【実践演習】「二枚のレンズ」で解く、納得の5問

ここまでの理論を使って、カッコ内の動詞を正しい形(to V または -ing)に変えてみましょう。丸暗記ではなく、あなたの「心のカメラ」を動かして考えてみてください。

1. I don’t enjoy (    ) very much. (drive)
2. I refuse (    ) any more questions. (answer)
3. I don’t mind (     ) alone, but I would rather be with other people. (be)
4. I had difficulty making myself understood in English, but I managed (    ) that. (do)
5. I didn't know about the meeting. My boss forgot (    ) me. (tell)

【解答と解説】

1. 正解:driving
解説: 「運転」という行為を思い浮かべたとき、そこにはハンドルの感触や道路の景色といった「具体的な映像(パッケージ)」があります。その映像(事象)に対して「楽しまない」と言っているので、現実感の強い -ing になります。

2. 正解:to answer
解説: 「拒否する(refuse)」というのは、これから求められる回答という目的地に対して「そっちへは行かない!」と背を向ける「強い意志の矢印」です。回答はまだなされておらず、実体のない未来の行動を指すため、to V が選ばれます。

3. 正解:being
解説: 一人でいる(being alone)という状態を一つの「現実に起こりうるシチュエーション」として、脳内でパッケージ化して眺めています。「そのパッケージ(状態)を嫌だとは思わない」という意味なので、動名詞 -ing がフィットします。

4. 正解:to do
解説: 「なんとか〜し遂げる(manage)」は、困難な壁を乗り越えて、ようやく目的地(達成)にたどり着くプロセスに焦点があります。目標地点へ向かう力強い「矢印」の結果なので、不定詞 to V になります。

5. 正解:to tell
解説: 部下であるあなたに会議のことを「伝える」のは、上司にとっての「やるべきタスク(矢印)」でした。その「未来の行動への矢印」を忘れてしまった(放り投げてしまった)ので、不定詞 to V が使われます。

編集後記

いかがでしたか?
「enjoy の後は -ing」と暗記するだけでは見えてこなかった、ネイティブスピーカーの「心のピント」が少しずつ見えてきたのではないでしょうか。

文法は、あなたの思考を整理し、世界をより鮮明に描き出すための「道具」です。この「英語OS」を磨き続けることで、あなたの英語はもっと自由に、もっとあなたらしく輝き始めます。

自由に英語を操る英語OSを獲得したい方、是非英会話エスティームにご相談下さい。


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著者プロフィール

英会話エスティーム英語コンサルタントの清水恭宏です。1999年より「一人一人に完全に合わせたオーダーメードレッスン」を提供してきました。現在は金沢市内教室での対面レッスンに加えて、ドイツ・ベルギー・シンガポールでインターナショナルスクールへ通う児童、そして帰国子女、ビジネスマン、医師、受験生、主婦の方まで幅広い層を指導しております。世界最高峰の英語資格であるケンブリッジ英検C2Proficiencyを取得しておりますので、CEFRA1からC1レベルの方まで幅広く指導できます。中学生で英検一級も輩出しており、指導力には絶対の自信を持っております。指導はIPA国際発音記号の徹底で「通じる英語」の基礎を築くことから開始します。初めて英会話レッスンを受講する方、他スクールで学んで成果を上げられなかった方是非私にご相談下さい。

▼ 学歴 ▼
立命館大学産業社会学部卒業。

▼ 海外経験 ▼
イギリス(2年)語学留学でケンブリッジ英検C2Proficiency取得。
Basingstoke市の知的障害者施設で1年働き、実践的コミュニケーション能力を身につけました。
ニュージーランド クライストチャーチ市の Achievement Institute of English の日本エージャントをつとめました。一番大好きな国で五回行きました。その他、スイス・ベルギー、オーストリア、香港、シンガポールを訪れたことあります。

▼ 英語指導・ビジネス経験 ▼
文科省英語教育開発指定校であった、金沢市南小立野小学校で非常勤講師を五年勤めました。中部英語教育学会で「日本人にあった発音指導」という題で発表しました。現在の日本インバウンド事業の草分け的存在である The Real Japan プロジェクトに翻訳者として参画しました。現在は英会話エスティームに専念しております。石川県社会人英語スピーチコンテスト県知事賞受賞歴あり。

▼ 趣味・好きなもの ▼
クラシックギターは20年以上弾いており、去年念願のコンサートデビューを果たすことができました。クラシック、ボサノバ、J-POP、ジャズなど幅広い音楽を演奏します。料理は好きですが、基本がなってないので全て創作です。ですが、味には自信があります(笑)
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生徒さんへメッセージ
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「英語が変わる、未来が変わる」が私の教育コンセプトです。受験生にとっては進学への未来が拡がり、ビジネスマンの方にとっては仕事の機会が拡大し、地元の方にとってはインバウンド観光事業での可能性が拡がります。英語を通じて受講生をポジティブな未来に導くお手伝いをしたいと心から願っております。そのため全身全霊でサポートしますので是非私にご相談下さい。


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