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 五文型で話せない方へ!解剖学の五文型から「運用の七文型」へのパラダイムシフト

五文型で話せない方へ!解剖学の五文型から「運用の七文型」へのパラダイムシフト

「いくら文法を勉強しても、英語が一言も口から出てこない」

日本の英語教育が長年抱えてきたこの巨大な絶壁。その元凶は、私たちが学校で叩き込まれてきた「五文型(SV, SVC, SVO, SVOO, SVOC)」という名の解剖学にあります。

きれいに並んだ完成品の英文を、後ろからひっくり返したり、品詞のメスで切り刻んだりして、「ほら、ここがSでここがMでしょ」と観察する。しかし、いくら死んだ魚を精密に解剖できても、生きている魚を泳がせる(=リアルタイムで言葉を紡ぐ)力は1ミリも身につきません。

今回は、従来の五文型が隠蔽してきた「最大のバグ」を暴き、脳内に生きた「建築の設計図」を立ち上げる「運用の七文型」へのパラダイムシフトをご提案します。

日本の英語教育と五文型の限界:「M(おまけ)」という名のゴミ箱

従来の五文型の最大の欠陥は、「S・V・O・C」以外をすべて「M(修飾語=おまけ)」として一くくりにゴミ箱に放り込んでしまったことです。

たとえば、次の文を見てください。

I put the keys on the table.(私はテーブルの上に鍵を置いた)



五文型で解剖すると、I(S) put(V) the keys(O) となり、後ろの on the table は「前置詞+名詞の副詞句だから、ただのおまけ(M)」と処理されます。

しかし、冷静に考えてみてください。誰かが目の前で I put the keys...(俺、鍵を置いたんだよね)と言って言葉を止めたら、100%の人が「で、どこに!?」と突っ込むはずです。動詞 put は、その個性のなかに最初から「場所」の情報を強烈に求めています。

言語学の迷走が生んだ「自己矛盾の屁理屈」

I stayed in Tokyo for two days. (私は二日間東京に滞在した。)



五文型で解剖すると、I stayed がSVの骨組みとなります。でも in Tokyo という場所の情報がなくては、この文は意味不明ですね。

このバグを無理やり五文型に押し込めようとするあまり、従来の学校文法的解説は以下のような、完全に日本語の論理が破綻したレベルの屁理屈を大真面目に展開し始めます。これは800ページをこえる「英文法の〇〇〇〇」の説明です。


「完全自動詞の中には、主語と述語動詞のみでは意味が成り立たないため、必ず副詞句を伴うものがある。この場合の副詞句を義務的副詞(obligatory adverbial)という」



……ちょっと待ってください。

「完全自動詞」というのは、それ単体で文が「完全」に成り立つからその名前がついているはずです。それなのに「主語と動詞だけでは意味が成り立たないから、必ず副詞句がいる」

と言ってしまっては、言葉の定義そのものが完全に自己崩壊していますよね。

「完全に成り立たない、完全自動詞」なんていうおかしな屁理屈をこねくり回し、辻褄合わせのために「義務的副詞」などという新しい難解なラベルを増設する。これでは学習者の頭がバグを起こすのも当然です。動詞が強烈に求めている必須の情報を「おまけ(M)」と言い張るから、こんな奇妙なねじれが生まれるのです。

「SVA」と書きながら「七文型」は認めないダブルスタンダード

さらに滑稽なのは、彼らの解説書を読むと、実際の構造としてはちゃっかり

「SVA(主語+動詞+必須の副詞句)」

という記号を使って説明している点です。

「意味上、絶対に省略できないSVAという構造がある」と自分たちで白状しておきながら、いざ「じゃあ英語の基本骨組みは?」と聞かれると、頑なにこれはSV(第1文型)だ!」と言い張る。

「副詞句はどれだけ不可欠でも、品詞の分類上『おまけ(M)』だから文型にはカウントしない」というのです。

これは、

「生きた運用のための文法」ではなく、「100年前の古い看板(五文型)を掛け替えたくないという大人の事情のための文法」

でしかありません。

こんな不誠実な二枚舌をぶつけられては、学習者の脳がバグを起こすのも当然です。動詞が強烈に求めている必須の情報を「おまけ(M)」と言い張るから、こんな奇妙なねじれが生まれるのです。

【緊急脱皮】「不完全自動詞」という化石ラベルを今すぐ捨てよ

五文型のバグを語る上で、もう一つ避けて通れない「お化けラベル」があります。それが、学校で習う「不完全自動詞」というおどろおどろしい専門用語です。
少し思い出してみてください。

This coffee smells amazing. (このコーヒーは素晴らしい香りがする)



学校の教科書を開くと、この smells は「後ろに補語(C)を必要とするから『不完全』であり、目的語(O)を取らないから『自動詞』。よって、不完全自動詞である」などと解説されます。

学習者の頭の中は一瞬で「?」マークで埋め尽くされます。「不完全って何が?」「自動詞なのに後ろに何かいるの?」……。こんな暗号のような漢字の羅列をぶつけられては、英語OSが立ち上がる前に脳のヒューズが飛ぶのも無理はありません。

そもそも、「他の要素がないと意味が不完全になる」なんていうネガティブな捉え方をしている時点で、完全に「後から英文をいじる解剖学の視点」なのです。

求められているのは「イコールで繋ぐ」という機能

運用の七文型(現代英語)では、こんな化石のようなラベルは一切使いません。代わりに登場するのが、「連結動詞(Linking Verb)」という極めて直感的で美しい概念です。

これらの動詞の役割は、いたってシンプル。「主語(S)と、後ろの状態(C)を、ガッチャンとイコール(=)で連結する」、ただそれだけです。


This coffee tastes amazing (香りを媒介にして連結)

The leaves turned red (変化を媒介にして連結)

He became a teacher (結果を媒介にして連結)



主語の「正体」や「状態」を後ろに繋ぐためのブリッジ(橋渡し)だから「連結動詞」。これなら一瞬でイメージが湧きます。

動詞の役割が「連結(=)」だとハッキリ分かっているからこそ、次にお話しする

「進行形の本質は、主語と現在分詞(形容詞)をイコールで繋ぐSVC構造である」という大原則へ、何の矛盾もなくダイレクトに繋がっていくのです。

最大のタブー:進行形をSVCと言えないツケが、SVOCを崩壊させる

そして、五文型が抱える最も致命的なバグが、「進行形(be + v-ing)」の教え方にあります。学校英文法では、頑なにこう教えます。


He is running. ➔ SV(is running の2語をセットで1つの動詞 V とみなす)


これ、一見シンプルに見えますが、大嘘です。この嘘のツケが、後ろの「SVOC(第5文型)」を習う段階で、見事にドミノ倒しのように説明の破綻を招きます。
生徒たちが一斉に大混乱する、あの悪名高き「知覚動詞の文」を思い出してください。

I saw him running.(私は彼が走っているのを見た)



五文型を盲目的に信奉する文法ポリスの先生方は、ここで急に机を叩いてこう言い出します。
「これは him が O で、running は現在分詞で C(補語)だ! O と C の間には『主語・述語(ネクサス構造)』の関係があるんだよ!」

生徒の脳内はバグでフリーズします。
「え? さっきまで running は動詞(V)の一部って言ってたのに、なんで急に形容詞(C)になるの!?」

解剖するたびにパーツのラベルが変わる。これでは、話すときにどの引き出しを開ければいいのか分かるはずがありません。

「運用の七文型」がもたらす一本の美しい線

これを最初から、現代言語学に基づいた「運用の七文型」(John Eastwoodのシステムなど)で教えれば、すべてがノーペインで、一本の美しい線で繋がります。

七文型では、現在分詞(v-ing)の本質を「〜している最中の」というライブ感を表す形容詞として捉えます。つまり、進行形は最初から「SVC(連結構造)」なのです。


① 進行形は「SVC」である

He is excited. (彼 = ワクワクしている状態 【形容詞:SVC】)

He is running. (彼 = 走っている最中の状態 【現在分詞:SVC】)


主語(He)の状態を、連結動詞(is)が後ろの要素とガッチャンと繋いでいるだけ。これが基本OSです。
② だから、SVOCへ「そのままスライド」できる

この「He = running」という連結パッケージを、そのまま他動詞(saw)の後ろのスロットにポンと引っ越し(スライド)させます。連結動詞(is)は不要になるので消える、それだけです。




1. 基本の連結構造(SVC): 主語の状態を説明。

He (is) running. (彼 = 走っている最中)


2. 対象の連結(SVOC): 他動詞の後ろへスライド。

I saw [ him running ].


生徒の脳内では、「あ、He is running の is が抜けたやつが、そのまま後ろの席に入ってきたんだな」と一瞬で繋がります。

さらに、五文型が「M」のゴミ箱に無理やり捨て、挙句の果てに「義務的副詞」などという自己矛盾の屁理屈で取り繕っていた必須の場所情報を、SVA(配置の自動詞)、SVOA(配置の他動詞)として独立させることで、英語の骨組みは7つですっきりと美しく整理されます。

動詞が出た瞬間に「未来の席」を用意する

動詞が出た瞬間に「未来の席」を用意する
話せる人の脳内は、英文を組み立てるときに「Where」「How」「What」のどの情報を次に求めるか、動詞の「磁力」をリアルタイムに感知しています。


























動詞のコマンド
(強力な磁力)
脳内のスロット
(自動的に開く空席)
実際に出てくる言葉
(文型解剖)

I put…

(置いたぞ!)

[ What? ]

[ Where? ]

...the keys...
on the table.

(SVOA)

This soup tastes…

(どんな味?)

[ How? ]

...exceptionally salty.

(SVC)

He told…

(指示したぞ!)

[ Who? ]

[ What to do? ]

...me...
to stay in bed.

(SVOC)


動詞を選んだ瞬間に、次に言わなきゃいけない情報の「席」が自動的に用意される。だから、私たちは左から右へ、その空席に言葉をリズミカルに放り込んでいくだけでいいのです。

文法=悪ではありません。化石のような五文型を継承する既得権益構造が諸悪の根源なのです。英語を使えるようになりたいなら、一日も早く世界標準の七文型へ脱皮しましょう。

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あなたの英語OSを診断してみる





🧠 あなたの「英語OS」をテスト!動詞のコマンド・マッチングクイズ

次の英語の動詞が出た瞬間、あなたの脳内には次にどんな情報の「席(スロット)」が開きますか? 右側の 【未来の席】 から最も適切な組み合わせを選び、記号で答えてください。

【問題】

Q1. I placed... (私は置いた……)

Q2. This soup smells... (このスープはにおいがする……)

Q3. The company sent... (会社は送った……)

Q4. We stayed... (私たちは滞在した/とどまった……)

Q5. She made... (彼女は(息子を)……した)

Q6. He found... (彼は(その本が)……だと気づいた/分かった)


【未来の席(選択肢)】
ア. ➔ [ How?(どんな状態で?) ]
イ. ➔ [ Where?(どこに?) ]
ウ. ➔ [ Who?(誰に?) ] ➔ [ What?(何を?) ]
エ. ➔ [ What?(何を?) ] ➔ [ Where?(どこに?) ]
オ. ➔ [ What?(何を?) ] ➔ [ How?(どんな状態だと?) ]
カ. ➔ [ Who?(誰を?) ] ➔ [ What to do?(どうさせる?) ]

🔑 解答と「英語OS」の解説

Q1 エ
placed ➔ [ What? ] ➔ [ Where? ]

「〜を」「どこに」の2つの席が同時に開きます。場所(Where)はおまけではありません。 【SVOA】
(例: I placed the book on the shelf.)

Q2 ア
smells ➔ [ How? ]

「どんなにおい?」という状態をイコール(=)で繋ぐ連結動詞の席が開きます。 【SVC】
(例: This soup smells delicious.)

Q3 ウ
sent ➔ [ Who? ] ➔ [ What? ]

「誰に」「何を」という、引き渡す対象と物の席がリズミカルに並びます。 【SVOO】
(例: The company sent me a letter.)

Q4 イ
stayed ➔ [ Where? ]

「どこに」がないと文が成立しない、配置・存在を求める自動詞の席が開きます。 【SVA】
(例: We stayed at a hotel.)

Q5 カ
made ➔ [ Who? ] ➔ [ What to do? ]

「誰を」「どうさせる(動詞原形など)」という、相手を動かす連結(使役)の席が開きます。 【SVOC】
(例: She made her son clean his room.)

Q6 オ
found ➔ [ What? ] ➔ [ How? ]

「何を」「どんな状態だと」気づいたのか、対象とその状態をセットで連結する席が開きます。 【SVOC】
(例: He found the book very difficult.)

著者プロフィール

英会話エスティーム英語コンサルタントの清水恭宏です。1999年より「一人一人に完全に合わせたオーダーメードレッスン」を提供してきました。現在は金沢市内教室での対面レッスンに加えて、ドイツ・ベルギー・シンガポールでインターナショナルスクールへ通う児童、そして帰国子女、ビジネスマン、医師、受験生、主婦の方まで幅広い層を指導しております。世界最高峰の英語資格であるケンブリッジ英検C2Proficiencyを取得しておりますので、CEFRA1からC1レベルの方まで幅広く指導できます。中学生で英検一級も輩出しており、指導力には絶対の自信を持っております。指導はIPA国際発音記号の徹底で「通じる英語」の基礎を築くことから開始します。初めて英会話レッスンを受講する方、他スクールで学んで成果を上げられなかった方是非私にご相談下さい。

▼ 学歴 ▼
立命館大学産業社会学部卒業。

▼ 海外経験 ▼
イギリス(2年)語学留学でケンブリッジ英検C2Proficiency取得。
Basingstoke市の知的障害者施設で1年働き、実践的コミュニケーション能力を身につけました。
ニュージーランド クライストチャーチ市の Achievement Institute of English の日本エージャントをつとめました。一番大好きな国で五回行きました。その他、スイス・ベルギー、オーストリア、香港、シンガポールを訪れたことあります。

▼ 英語指導・ビジネス経験 ▼
文科省英語教育開発指定校であった、金沢市南小立野小学校で非常勤講師を五年勤めました。中部英語教育学会で「日本人にあった発音指導」という題で発表しました。現在の日本インバウンド事業の草分け的存在である The Real Japan プロジェクトに翻訳者として参画しました。現在は英会話エスティームに専念しております。石川県社会人英語スピーチコンテスト県知事賞受賞歴あり。

▼ 趣味・好きなもの ▼
クラシックギターは20年以上弾いており、去年念願のコンサートデビューを果たすことができました。クラシック、ボサノバ、J-POP、ジャズなど幅広い音楽を演奏します。料理は好きですが、基本がなってないので全て創作です。ですが、味には自信があります(笑)
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生徒さんへメッセージ
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「英語が変わる、未来が変わる」が私の教育コンセプトです。受験生にとっては進学への未来が拡がり、ビジネスマンの方にとっては仕事の機会が拡大し、地元の方にとってはインバウンド観光事業での可能性が拡がります。英語を通じて受講生をポジティブな未来に導くお手伝いをしたいと心から願っております。そのため全身全霊でサポートしますので是非私にご相談下さい。


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