English Mastery Insights
英語習得への洞察・知見

「be+p.p.=受動態」の丸暗記を脱却!分詞の本質で英文法を一元化する「英語OS」の作り方

分詞の本質で英文法を一元化する「英語OS」の作り方

はじめまして。金沢市英会話エスティーム英語コンサルタント清水恭宏(世界最高峰ケンブリッジ英検C2 Proficiency 取得)です。脱丸暗記、英語OS構築をモットーに英語指導を続けております。本日は私のその哲学の一端をご紹介しましょう。


「受動態は be動詞 + 過去分詞 で『〜される』」



「現在進行形は be動詞 + -ing で『〜しているところだ』」


日本の英語教育で頑なに守られているこの「公式」こそが、後々になって生徒の脳をフリーズさせる最大の元凶です。なぜなら、この教え方はその場しのぎの日本語訳には便利ですが、英語の構造(OS)を完全に無視しているからです。その結果、少し形が変わっただけで生徒は「英文解釈の迷路」に迷い込むことになります。

今回は、そもそも「分詞」とは何なのかという本質を暴き、中学の受動態から高校の最難関である分詞構文までが、たった1本の軸だけで「楽勝」で一元化できることを証明します。

1. そもそも「分詞」とは何者か?

多くの人が「分詞」という漢字の並びを見て身構えてしまいますが、正体は非常にシンプルです。


一言で言えば、分詞とは「動詞の生まれ変わり(形容詞の仲間)」です。



本来、動詞は「〜する」「〜した」という『動作』を表すパーツですが、語尾に -ing や p.p.(過去分詞形) をつけることで、「そういう『状態』を表す形容詞」に変身させたもの。 それが分詞です。


「動詞」の性質を半分残しながら、名詞を飾る「形容(詞)」の役割へと“分”かれた“詞”だから「分詞」と呼ばれます。



そして、この分詞(状態パーツ)に内包されている意味は、大別すると以下の対称性しかありません。


現在分詞(-ing): 「能動」 ⇒ 〜している最中の状態



過去分詞(p.p.): 「受動」 ⇒ 〜されてしまった状態



以前のブログで、私は「I am studying English. は、進行形の公式ではなく、実は『SVC』の配置である」というお話をしました。 「studying は『勉強している最中の状態』を表す形容詞の塊。だから、I = studying... という状態(C)にある、と捉えるのが英語本来のOSだ」という内容です。

「分詞は、それ自体に『状態の意味』が100%内包されている形容詞の仲間」。 このOSを一度脳内に構築してしまえば、ここから先、新しい文法公式など何一つ覚える必要はありません。すべては「同じ状態パーツの配置(席替え)ゲーム」に変わるからです。

2. 出没する「文法ポリス」と、誰も得しないコスト

しかし、最初に「受動態=be+過去分詞」という不完全な公式で帳尻を合わせてしまうと、後から名詞の後ろや文頭に過去分詞がポツンと現れたとき、日本の英語教育は決まって「後付けの理屈」を持ち出します。


「いいかい、名詞の後に過去分詞が続くときは、それは動詞のVじゃないんだ。実は『関係代名詞 + be動詞』がここに省略されているんだよ」

……出ました。これこそが、日本の英語教育の進歩を阻む「文法ポリス」の取り締まりです。



既存のバグだらけの体系を必死に維持するために、「ここは省略の違反だ」「これは例外のパッチだ」と、後付けの交通整理(検問)を始めるのです。断言しますが、この取り締まりは教える先生にとっても、学ぶ生徒にとっても、何一つ利益になりません。

生徒は英文を左から右へ読んでいるときに、いちいち「これは動詞のVなのか? それとも文法ポリスに捕まらないための省略なのか?」という不必要な検問を脳内で通さなければならなくなります。これでは英文読解のスピードが致命的に落ちて当然です。

先生の側も、最初に教えた公式の「言い訳」の解説に追われ続けることになります。これほど報われない指導はありません。なぜこんな異常事態が起きるのかといえば、学校文法が「受動態」を特別な構文として扱い、頑なに『第2文型(SVC)』の論理に統合したくないという、硬直化した大人の事情があるからです。

文法ポリスの検問をすべて撤廃し、中学から高校の最難関文法までをドミノ倒しのように美しく解釈できることを、今から証明します。

使うパーツ(過去分詞)はすべて同じ “written in English”(英語で書かれた状態) です。

3. 3つの文法が1本に繋がる「一元化の証明」

証明①:受動態(中学2〜3年)
まずは、公式で教えられがちな「受動態」です。


The letter is written in English. (その手紙は英語で書かれている。)



【文法ポリスの解釈】 「is と written が合体して『書かれる』という特別な動詞(V)の塊になり……」
【新OS(一元化)の解釈】 進行形の I am studying. と全く同じ構造です。 The letter(主語) = is(イコール) ➔ written in English(英語で書かれた状態) 「その手紙は、英語で書かれた状態(C)として存在している(V)」という、ただの第2文型(SVC)の配置です。特別な公式など、最初から必要ありません。

証明②:分詞の後置修飾(中学3年)
次に、生徒が最もフリーズしやすい、名詞を後ろから飾る「後置修飾」です。


The letter written in English arrived yesterday. (英語で書かれたその手紙は、昨日届いた。)



【文法ポリスの解釈】 「名詞の後ろに written がある!『主格の関係代名詞+be動詞(which is)』の省略だ。後ろからひっくり返して訳しなさい!」
【新OS(一元化)の解釈】 新OSの生徒の脳内は、左から右へノータイムです。なぜなら、written というパーツ自体に最初から「書かれた状態」という意味が入っていると知っているからです。 The letter(その手紙ね) ➔ written in English(英語で書かれた状態のやつね) ➔ arrived yesterday.(それが昨日届いたよ。) 証明①の受動態から、イコールを表す動詞(is)が抜けて、名詞の直後にその「状態パーツ」がポンと置かれただけ。検問の手間はゼロです。

証明③:分詞構文(高校1〜2年)
最後に、高校英語で多くの脱落者を出す「分詞構文」です。

Written in English, the letter was easy for him to read. (英語で書かれていたので、その手紙は彼にとって読むのが簡単だった。)



【文法ポリスの解釈】 「文頭に過去分詞があるから分詞構文だ。接続詞の Because と主語の As it was... が省略されているから、理由に訳し戻しなさい!」
【新OS(一元化)の解釈】 一元化OSの視点に立てば、分詞構文の正体は「主節の前に、そのときの『状態』をトッピングとしてポイッと前置きしただけ」の表現です。

Written in English,(英語で書かれた状態だよ、) ➔ the letter was easy for him to read.(その手紙は彼にとって読むのが簡単だった。)



ただこれだけです。「英語で書かれた状態」と「読むのが簡単だった」という2つの事実が並んでいれば、人間の脳はわざわざ「理由の接続詞」なんて補わなくても自然に理解します。パーツを文の頭に前置きしただけ。構造の根っこは1ミリも変わっていません。

4. 結論:既存の体系をぶち壊し、本物の英語OSを



受動態: イコール(be)の後ろに「状態パーツ」を置く



後置修飾: 名詞のすぐ後ろに「状態パーツ」を置く



分詞構文: 文の頭に「状態パーツ」を前置きする





ご覧の通り、すべては「written in English(英語で書かれた状態)」という全く同じパーツを、文のどこに配置するかという『席替え』のゲームに過ぎません。


既存の古い文法体系(旧OS)を維持し、文法ポリスが取り締まりを続けている間は、日本の英語難民は増える一方です。変えるべきは生徒の努力量ではなく、システムそのものの欠陥です。

バラバラのパーツをその都度丸暗記させ、後付けの理屈で繕う教育を終わらせる。最初から一生モノの「英語のOS」を構築する。 これこそが、生徒たちのフリーズを解き、本物の英語力を養うための近道ではないでしょうか。


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【英語OS習得クイズ】同じパーツの「席替え」を見抜け!

【基本ルール】 以下の英文には、すべて “cooked by my father”(父によって料理された状態) という全く同じパーツが含まれています。 それぞれの文において、このパーツが「①連結動詞の後ろ(Vの一部・補語)」「②名詞の後ろ(形容詞句)」「③文の頭(副詞句)」のどこに配置され、どんな役割を果たしているか解釈しなさい。

第1問:次の英文を日本語に直し、パーツの役割を選びなさい。

The dinner is cooked by my father.



パーツの役割: [ Vの一部(補語) / 名詞の修飾(形容詞句) / 文頭の前置き(副詞句) ]
日本語訳:

第2問:次の英文を日本語に直し、パーツの役割を選びなさい。

The dinner cooked by my father was delicious.



パーツの役割: [ Vの一部(補語) / 名詞の修飾(形容詞句) / 文頭の前置き(副詞句) ]
日本語訳:

第3問:次の英文を日本語に直し、パーツの役割を選びなさい。

Cooked by my father, the dinner was delicious.



パーツの役割: [ Vの一部(補語) / 名詞の修飾(形容詞句) / 文頭の前置き(副詞句) ]
日本語訳:

【解答と解説】

第1問の正解
パーツの役割: Vの一部(補語・いわゆる受動態)

日本語訳: その夕食は、父によって料理されたものです。(料理された状態です)
ワンポイント解説: 主語(The dinner)の直後に、イコールを表す連結動詞(is)がいます。 「主語 = [父に料理された状態] です」という、ただのSVC(配置のルール)です。

第2問の正解
パーツの役割: 名詞の修飾(形容詞句・いわゆる後置修飾)

日本語訳: 父によって料理されたその夕食は、美味しかった。
ワンポイント解説: 主語(The dinner)のすぐ後ろにパーツが置かれ、さらにその後に本物の動詞(was)が控えています。 「[父に料理された状態の] その夕食はね ➔ 美味しかったよ」と、名詞を後ろからパッと飾っているだけです。「関係代名詞の省略」なんて検問を通す必要はありません。

第3問の正解
パーツの役割: 文頭の前置き(副詞句・いわゆる分詞構文)

日本語訳: 父によって料理されていたので、その夕食は美味しかった。
ワンポイント解説: コンマ(,)を使って、文の頭にパーツが「トッピング」として前置きされています。 「[父に料理された状態だよ] ➔ その夕食は美味しかった」という2つの事実が並んでいるだけです。「接続詞の省略」と考えなくても、脳が自動的に「あ、親父が作ったから美味かったんだな」と前後の文脈から自然に解釈してくれます。
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